No.102 賃貸住宅の新築・リフォームで活用したい補助制度
政府3省共同の省エネ政策「住宅省エネ2026キャンペーン」
住宅の省エネ化を後押しする国の支援策として、「住宅省エネ2026キャンペーン」が始まっています。充実した補助制度が用意されており、賃貸オーナーにとっても、賃貸住宅の競争力を高める上で注目すべき制度です。

賃貸オーナーも知っておきたいキャンペーン
「住宅省エネ2026キャンペーン」は、「先進的窓リノベ2026事業」(環境省)、「給湯省エネ2026事業・賃貸集合給湯省エネ2026事業」(経産省)、「みらいエコ住宅2026事業」(国交省、環境省)で構成される3省合同の補助制度で、複数の制度を組み合わせて利用する場合にはワンストップの一括申請が可能です。
賃貸住宅についても、新築や既存住宅の省エネリフォームで活用できる場合があります。新築の賃貸住宅では、建築主であり、かつ賃貸オーナーであることが要件とされており、完成物件を購入する場合は対象外とされます。一方、既存住宅のリフォームでは、住宅を所有し、賃貸に供する個人や法人も対象に含まれます。
賃貸経営における省エネ投資の意義
賃貸住宅の物件選びでは、これまで「立地」「家賃」「間取り」が主な判断材料とされてきました。しかし近年は、室内の快適性、光熱費の負担の軽さなどが、物件選びの重要な要素になりつつあります。特に物価高が続く中、光熱費を抑えやすい住宅は、入居者にとって分かりやすい魅力です。
既存物件では、窓の断熱改修や給湯設備の更新が重要です。断熱性能が十分でない物件では室内をきれいにリフォームしても、寒さ、暑さ、結露への不満が残ることがあります。こうした不満は入居後の満足度を下げ、退去理由にもなり得ます。空室対策では、見た目を整えることに加え、住み心地の改善が差別化になります。
賃貸経営上のメリット
同じ家賃帯の競合物件と比較された際、内窓の設置や吹付断熱の施工等によって「断熱性が高い」「冬も快適に暮らしやすい」、「夏はエアコンが効きやすい」、さらに給湯設備の更新を行うことによって「光熱費を抑えやすい」といった特徴を示すことは、募集時の競争力向上が期待されます。さらに、長期入居につながる可能性があります。
補助金の要件
賃貸経営の競合環境は厳しさを増しており、選ばれる物件であり続けるための投資は避けられません。「古くなった部分を直す」だけでなく、「住み心地」「光熱費負担の軽減」「環境性能」を物件価値の一部として捉えたリフォームが重要になります。この補助制度は、こうした投資負担を軽減する可能性があります。
ただし、補助金には対象住宅や工事内容、着工時期などの要件があります。申請は登録事業者が行うため、工事前に施工会社や管理会社へ相談しましょう。交付申請は原則2026年12月31日までですが、予算上限に達すると受付終了となるため、早めの確認が大切です。
まとめ
省エネ化への投資は、入居者満足度の向上だけでなく、長期的な競争力の維持にもつながります。将来を見据えた賃貸経営の一つの選択肢として、補助制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
ご注意
※本記事は2026年7月20日時点の制度内容をもとに作成しています。予算上限(100%)に達し次第、交付申請(予約含む)の受付を終了されますので、最新の補助対象などは各省庁公式情報をご確認ください。
