No.63 今後ますます高い省エネ性能が求められることに!?
省エネ基準を超えるZEH水準とは?断熱基準を中心に両者を比較
2025年4月以降に着工する新築住宅(建替えを含む)には、省エネ基準への適合が義務化されました。さらに政府は2030年に向けて、住宅の水準をZEH(ゼロ・エネルギー・ハウスの略)相当に引き上げる方針を掲げています。
省エネ基準とZEH水準の概要
ZEH(ゼッチ)とは、高断熱化と高効率設備による省エネに加え、太陽光発電などでエネルギーを創出し、一次エネルギー消費量を概ねゼロ以下にする住宅を指します。省エネ基準と比べるとZEH水準は、
- より高い断熱性能
- 一次エネルギー消費量削減の達成
- HEMS(エネルギー管理システム)
- 高効率エアコン、給湯器
- 太陽光発電設備の導入
などが求められます。なお、集合住宅では敷地条件や条例により太陽光発電の設置が難しいケースがあり、その場合は「ZEH-M Oriented」として認定され、断熱性能や設備基準が一層重視されます。

出典: ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス実証事業調査発表会2024(SII)(経済産業省 資源エネルギー庁)
断熱等級の違い
住宅の断熱性能は「断熱等性能等級」で評価され、2022年に最高等級7まで拡充されました。
- 省エネ基準:等級4
- ZEH水準:等級5以上(より高性能な住宅では等級6~7)
地域区分や建物条件によって異なりますが、一般的には等級5を目安とするケースが多いとされています。断熱材の種類や施工精度によって性能が変わるため、建築時には建設会社と相談しながら希望に応じたグレードを検討することが大切です。

※当社調べ(各社製品により価格や特徴が異なる場合があります)
ZEH水準のメリットと課題
ZEHマンションの導入事例では、家賃を高めに設定できた、入居率が向上した、光熱費削減や売電収入が得られた、といったオーナーの声が報告されています(経済産業省 資源エネルギー庁調査より)。
一方で、最低基準にあたる等級5だけでは断熱性能が十分でないとする専門家の意見もあり、等級6や7に引き上げた方が快適性や資産価値の向上につながるケースもあります。また、太陽光発電に依存して基準を満たすよりも、断熱材を強化する方が建築コストを抑えやすい場合もあります。
まとめ
省エネ基準とZEH水準は、ともに環境負荷を減らし快適な住環境を実現するためのものですが、要求水準やコストは異なります。単に基準を満たすことを目的にするのではなく、断熱性能や設備仕様をどう組み合わせれば実際に効果が得られるのかを、建設会社や専門家と相談しながら決めることが、長期的な資産価値を高める鍵となります。
ご注意
※この記事は2025年9月29日時点の内容です。最新情報は資源エネルギー庁、国土交通省の公式サイトをご確認ください。
