No.41 元気なうちにこそ考えたい「家じまい」
家じまいの実際。具体的な方法と費用について
人口減少や高齢化が進む中で注目されている「家じまい」。代々受け継がれてきた家を手放したり、整理したりすることを指し、その過程は単なる物理的な整理にとどまらず、精神的、法的、さらには金銭的な側面も含み複雑です。本記事では、家じまいの実際の流れや費用についてご紹介します。
1. 家じまいの準備
家じまいを始める前に、まず家族で話し合うことが最も重要です。誰が家を引き継ぐのか、それとも売却してしまうのか、住まない場合はどうするかを明確にしておくことが大切です。特に、家が親の代から受け継がれている場合、感情的な部分も関わるため、家族間での調整が必要です。
次に、家の中身を整理する作業が始まります。長年住んでいた家には多くの物が溜まりがちで、どれを残し、どれを処分するかは大きな問題です。
2. 売却または賃貸
家じまいのひとつの方法として、実家の売却が挙げられます。売却する場合、まず不動産会社に査定を依頼し、相場を確認することが重要です。査定料は通常無料ですが、売却を決めた場合には仲介手数料が発生します。仲介手数料は売却額の3%+6万程度が一般的で、例えば3000万円で売れた場合、96万円が仲介手数料となります。(消費税を加えたら105.6万円)
また、家を売らずに賃貸に出す選択肢もあります。賃貸で収入を得ることができる一方、管理や修繕の負担も考慮しなければなりません。
3. 空き家の管理
もし家をそのまま放置しておく場合には、空き家の管理が必要です。放置したままでは、劣化が進み、近隣にも迷惑がかかる恐れがあるため、定期的に掃除や点検を行う必要があります。これを専門業者に依頼する場合、月に数千円から1万円程度の管理費がかかることが一般的です。
また、管理を怠ったことにより
- 建物の老朽化が著しく、倒壊の恐れがある
- 草木が繁茂し、衛生・景観上の問題を引き起こしている
など周辺環境に悪影響を及ぼすと判断された場合「特定空き家」に指定される恐れがあります。そうなると、それまで適用されていた住宅用地に対する固定資産税の減税措置が解除され、翌年度以降の税額が最大で6倍に跳ね上がるので注意が必要です。
4. 解体と廃棄
家を売却することなく解体する場合、その費用が大きな問題となります。古い家の解体費用は、家の規模や地域によって異なりますが、一般的には100万円以上かかることが多いです。解体中にアスベストが含まれているのが発覚した場合、その除去には追加の費用が発生するため、十分に調査しておくことが重要です。
また、家の中の不要物を処分する費用も考慮する必要があります。一般的に、家の中の整理・廃棄には、物の量に応じて数万円から数十万円程度の費用がかかる場合があります。
5. 相続手続き
家じまいには、相続手続きが絡んでくることも多々あります。相続税の申告や名義変更など、法的手続きが必要となるため、専門家に相談することをおすすめします。相続税は、遺産の額によって異なり、相続税の申告期限は相続開始から10ヶ月以内です。申告が遅れると、延滞税が発生することになるので、早めの対応を心がけましょう。
家じまいは、単なる家の処分や整理ではなく、家族の思い出や生活の形をどのように扱うかという重要な決断が伴う作業です。しかし、事前にしっかりと計画することで、スムーズに進めることができます。家を手放すことは、新しい生活の一歩を踏み出すための大きな決断です。
ご注意
※この記事は2025年4月28日時点の内容です。「家じまい」に関する手続きは、不動産の売却・賃貸は不動産会社や国土交通省関連部署、解体や空き家管理は市区町村役所、相続登記は法務局、相続税申告は税務署が主な窓口となります。具体的な内容は専門家(司法書士・税理士など)へのご相談をおすすめします。
